事例1(H27年度)再現答案

2次試験4科目を3回受験したなかで最も得点の伸び率がよかったのが事例1(49点→81点)でした。

事例1は得点源にしにくくとっつきにくい印象がありますが、だからこそ得点源にできれば大きなアドバンテージとなります。

H27年度の再現答案をアップしました。参考になれば幸いです(開示請求の結果は合計点数のみで設問別の点数はわかりませんが、自分が思う設問ごとの点数を再現答案の後に記しています)。

第1問

ゲートボールやグラウンドゴルフなど、A社を支えてきたスポーツ用品事業の市場には、どのような特性があると考えられるか。100字以内で述べよ。

H27事例1第1問

市場には、①流行や認知度に消費が左右される、②海外からの廉価品や代替品等の競争が激しい等の特性があり、技術の向上や特許の取得、自社ブランド製品の開発、流行の兆しを捉えることが求められる。

【自己採点18点】
第2、3段落のバドミントンのことも踏まえて、プラス面・マイナス面の特性をひとつずつ挙げようと考えました。

第2問

A社は、当初、新しい分野のプラスチック形成事業を社内で行っていたが、その後、関連会社を設立して移管している。その理由として、どのようなことが考えられるか。120字以内で述べよ。

H27事例1第2問

理由は、バドミントン事業は自社ブランド展開だが新規事業は取引先からの製造依頼であり、技術難易度も異なるため、①分社化した新体制により、権限を委譲して迅速な意思決定を行うとともに、②利益責任の明確化を図るためであり、抜本的な考え方を変える。

【自己採点18点】
分社化のメリットとそれを行う必要性、第5段落から解答を考えました。

第3問

A社および関連会社を含めた企業グループで、大型形成技術の導入や技術開発などによって、プラスチック製容器製造事業の売上が60%を占めるようになった。そのことは、今後の経営に、どのような課題を生み出す可能性があると考えられるか。中小企業診断士として、100字以内で述べよ。

H27事例1第3問

課題は、①売上構成比が高いため、新規事業により経営リスクを分散すること、②売上構成比に比べて従業員構成比が低いため人員を増強することであり、そのための応力開発が必要となる。

【自己採点18点】
特定事業への売上依存度が高いことが引き起こす問題を考え、最終段落に示されている事業別従業員構成比を踏まえて解答しました。

第4問

A社および関連会社を含めた企業グループで、成果主義に基づく賃金制度を、あえて導入していない理由として、どのようなことが考えられるか。100字以内で述べよ。

H27事例1第4問

理由は、①短期業績志向となり長期的・戦略的な取組が抑制されやすいから、②自己の成果を優先して協業や部下育成が阻害されるから、③全社的な業績を個人の成果に帰属させることが困難だからなどが考えられる。

【自己採点18点】
成果主義のデメリットから解答を導きました。

第5問

A社の健康ソリューション事業では、スポーツ関連製品の製造・販売だけではなく、体力測定診断プログラムや認知症予防ツールなどのサービス事業も手がけている。そうしたサービス事業をさらに拡大させていくうえで、どのような点に留意して組織文化の変革や人材育成を進めていくべきか。中小企業診断士として、100字以内で助言せよ。

H27事例1第5問

留意点は、①大学等の外部との連携を強化すること、②既存事業で培ったノウハウ等を活用してシナジーを発揮することであり、トップがリーダーシップを発揮して従業員に対しサービス事業の目的の明確化・浸透化を図る。

【自己採点9点】
①は組織文化とあるのに組織構造面について述べてしまっています。②もダメですね。新たなことにチャレンジする姿勢を是とする組織文化醸成のために、どのような点に留意して従業員の能力・意欲を伸ばしていくかについて答えるべきでした

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